Core Technology

Core Technology

短時間フーリエ変換(STFT)やウェーブレット変換より高い時間・周波数分解能を達成する独自アルゴリズム“STARS”

Services

機械の振動解析・予兆保全サービス

非接触感情推定サービス

低周波数振動・信号解析

機械の振動解析・予兆保全サービス VibFeel

機械の故障の予兆が,振動の低い周波数帯にあらわれていることがあります。

愛知県立大学で開発した独自技術の高い分解能で,これまで見過ごされていた予兆をキャッチします。

特長

  • これまで見えなかった予兆をキャッチ:AIを使わなくても判別できるほど明確な予兆が見えることが
  • サンプリング周波数を低くできるので,センサやシステムを安価に構築可能
  • サンプリング周波数が下がるとセンサとPLCの接続も容易に
  • AIを使った既存の故障判定システムと組み合せ,AIの判定精度を改善

アプリケーション

  • 高速回転体:高速動作をする機械であっても,低い周波数に予兆が現れていることが
  • 切削機械やプレス機など工作機械:比較的低速の動作をする機械には低周波数モニタリングが本来,欠かせません

事例

 事例1:ドリルの振動解析

図1に示すような,ドリルで穴をあける際の振動を調べました。この図はあくまでイメージですが,切削油をかけながら金属製品にドリルで穴をたくさんあけます。たくさんの穴をあけるため,ドリルは一回の上下運動で一つの穴をあけたあと,横に移動して次の穴をあける,ということを繰り返していきます。これを,ドリルが折れるまで続け,どのような変化があるかを調べた実験です。

この振動を加速度センサで取得し,STARS(senscomが採用する愛知県立大学の方式)と,従来,一般的に使われてきた「短時間フーリエ変換」とで解析し,結果を比較しました。

図2はSTARS,図3が短時間フーリエ変換です。実は,このドリルの回転周波数はわかっていて11.8 Hzとなっています。図2において,STARSが回転周波数をはっきりと捉えていることがわかります。この回転周波数の正確な測定は予知保全においてとても重要です。

また,図2では縦方向の縞模様が見えます。これは,ドリルが上下しながら穴をあけていることにより,ドリルが金属を削っているときと,そうでないときで振動が異なることを示しています。

一方,図3では一見して短時間フーリエ変換の周波数の解像度がSTARSより低いことがわかります。周波数があまり細かく見えていません。また,図2で見えた縦方向の縞模様も見えません。

ところで,この結果を見ると,デジタル信号処理に詳しい方は次のような疑問を持たれるのではないでしょうか。すなわち,図3において離散フーリエ変換のサンプル数を増やせば解像度は上がるので,そうすれば回転周波数11.8 Hzが見られるのではないか,という疑問です。たしかにその通りで,短時間フーリエ変換の周波数解像度を上げることができます。ただし,時間解像度は下がってしまい,急激な変化は見えなくなってしまうのですが。

それを行ったのが下の図4です。図2と比較してみましょう。その前に,まず図3と図4を比較すると,短時間フーリエ変換は図3より図4で周波数が細かく見えるようになっているのが一目瞭然です。これを図2と比較すると,いくつか,STARSと短時間フーリエ変換の結果で一致している周波数があるのがわかります。一方で,肝心の回転周波数 11.8 Hzが図4でも見えません。また,図4には検出されていない振動が図2ではとらえられていることもわかります。たとえば図2で8.4 Hzくらいにある線も,図4では見えません。もちろん,図2でも見えません。

また,周波数解像度を上げた図4の短時間フーリエ変換では時間解像度が低いため,図2で現れていた縦方向の縞模様もまったく見えなくなっています。

このように,STARSは短時間フーリエ変換より圧倒的に高い周波数解像度と時間解像度を有することがわかります。

実は,この回転周波数が故障の前に特徴的な変化を見せます。つまり,予知保全のキモとなるのです。そのためにはSTARSの高い周波数解像度と時間解像度が欠かせません。

しかし,どうして回転周波数 11.8 Hzは,短時間フーリエ変換の周波数解像度を上げても検出できないのでしょうか。それには理由があります。これが,STARSを予知保全に用いることの最大の強みです。ご興味をお持ちいただけたら,ぜひお問合せください!

 事例2:プレス機の音の解析

次の論文に発表しました。

K. Tsuji, S. Imai, R. Takao, T. Kimura, H. Kondo and Y. Kamiya, “A Machine Sound Monitoring for Predictive Maintenance Focusing on Very Low Frequency Band”, SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration, 14:1, 27-38, DOI: 10.1080/18824889.2020.1863611, Feb. 2021.

論文はこちらでご覧いただけます。

抜粋した解説をもうすぐ掲載します!

高解像度周波数による機械の予兆保全サービス VibFeel(2分48秒)

イノベーターズガレージ CENT Pitch
(神谷による会社・技術説明(約5分)、コメンテーターとの質疑応答(約15分))

非接触感情推定サービス FlowFeel

非接触センサと,独自の高解像度・低周波数解析アルゴリズムを用いて感情の変化を可視化します。

特長

顔画像や声の情報を使わないのでプライバシーも安心

アプリケーション

  • 教育現場での生徒のモニタリング
  • テレワークでのモニタリング
  • 介護施設等でのQoLモニタリング
  • コンサート・テレビ番組などへのフィードバック

低周波数振動・信号解析サービス

特長

  • 独自技術により,これまで気づけなかった低周波数信号の挙動が発見できる可能性があります。
  • 振動データをいただくか,または取得して解析し,レポートを作成します。
  • 低周波数信号の解析において多くのノウハウ・手法を有しています。

※低周波数信号とは,おおよそ,サンプリング周波数の10 %以下の周波数を言います。

アプリケーション

機械振動,人や動物の心拍・呼吸などのバイタルサイン,建造物や土木構造物・鉄塔などの振動

トップへ戻る